ツール・ド・フランスで最も華やかな栄誉は、総合優勝のマイヨ・ジョーヌ。黄色のジャージ。
今年は、エガン・ベルナルが獲得したね。
そして、それに負けず劣らず注目されるのが、スプリンターの栄誉、マイヨ・ヴェール。緑のジャージ。
今年はというか、今年も獲得したのはペーター・サガン。
サガンは今年も最強だったけど、ステージ勝利は1回。
ステージ優勝を勝ち取るという点では、この選手が才能を発揮した。
それは、カレブ・ユアン。
スプリンター
ロードレースにおいて、一番の花形はスプリンター。
ゴール前の華やかなスプリントは、見るものを圧倒させる。
スプリンターにとって重要なのは、2つ。
1つは、最後の最後に自身の最大トルクを叩き出せること。
タイムトライアルのように、最初から最後まで高速で走るのではなく、最後の200mに全ての力を出せることが最も重要。
もう1つは、それを万全にこなせるような位置取りができること。
当然だけど、レースでは1番前にいる選手が1番風の抵抗を受ける。
つまり、ライバルの後ろに付けば少ない力で同じ速度を出せる。
だからゴールギリギリまで後ろに居たいけど、前に出るタイミングを誤ると、全力を出しきれないまま負ける。
1つ目は自身の才能と努力次第だけど、2つ目はチームメイトの能力や、チーム力によって違いが出てくる。
一時期のロード界は、HTCハイロードの圧倒的なチーム力で、数あるレースをその強力なトレインで席巻していた。
しかし、移籍などで強力なアシストが崩れると、前のようには勝てなくなった。
そうなると、一番大事になるのが1つ目のトルク。
カレブ・ユアン
ユアンは、身長が165cmとスポーツ選手としても、ロード選手としても小柄。
その小柄な体格を生かした、非常に低いフォームはカヴェンディッシュやグライペルにも匹敵するトルクを出す。
そのスプリントからポケットロケットと称されるけど、本人は身長にコンプレックスがある感じ。
今年のツールは、初出場ながらメディアなどから非常に期待されていた。
けれど、序盤ではなかなか勝利をつかめず、落胆の声が上がる中、中盤第11ステージで勝利を上げると、そのまま第16、21ステージと、ハットトリックを挙げる活躍。
ユアン旋風を巻き起こした。
シーズン10勝を上げる
そんなユアンがベルギーで行われた、ブリュッセル・サイクリング・クラシックで勝利して、今シーズン10勝目を挙げた。
“To be honest, I didn't feel great today and I was struggling on the climbs.
正直なところ、今日は気分が良くなかったので、登りに苦労していました。
But once the adrenaline kicked in, it went better.
でも、アドレナリンがでると良くなりました。
It was a pretty stressful day and also the rain and the narrow roads made it quite a difficult race.
この日はかなりストレスの多い日でした。また雨と狭い道が非常に困難なレースとなりました。
Luckily, the team did a great job to keep me at the front during the difficult moments.”
幸いなことに、チームは困難な時期に私を先頭に保つために素晴らしい仕事をしてくれました。
I don't know if I was the strongest sprinter today but I think I timed it the best and luckily, I still had that little extra in the legs to take the win.”
私が今日最強のスプリンターであったかどうかはわかりませんが、ベストで幸運だったと思います。
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