ハンマーシリーズをご存知だろうか?
2017年から開催されているこの自転車ロードレースの大会は、通常のUCIが主催するものと違い、11のチームによって設立されたVelonという合弁企業が主催する。
内容はまるで弱虫ペダルを思わせるようなルールで、エンターテイメント性がある。
年々運営もうまくいっており、ロードレースの中での地位も高まっていくことが予想される。
しかし、今年行われたハンマースタヴァンゲルにおいて、女性差別が行われたと告発がされている。
情報源:Velon amends complaint against UCI to include charges of gender discrimination | Cyclingnews
概要
Velonの声明によると、ハンマースタヴァンゲルを運営している主催者のロイ・ヘグレベルグは、来年のハンマースタヴァンゲルに女性レースを追加したいと思っていたようで。
ノルウェー自転車連盟を通じて、VelonとしてUCIに申請を出した。
しかし、UCIの返事はNO。
ハンマーシリーズの女性レースは、女性にとって利益にならないと一蹴された。
もちろんこれは建前上の説明。
本当は女性レースは男性レースに比べて全くスポンサーや放映権料が稼げないから。
UCIもボランティアはしたくない。
主催者は
ヘグレベルグはこれに反論を述べた。
"We have had the ambition of organising a women's race since we started in 2013,"
私たちは2013年にレース主催者になって以来、女性のレースを開催するという野心を持っていました。
"We believe international women's cycling needs events that will give them stronger visibility to develop. This is what we offer with Hammer Stavanger: equality for women and men in terms of promotion, visibility, prize money and sporting aspects. We can't see any reason why the UCI doesn't want to approve this race."
国際的な女性のサイクリングの普及には、開発の可視性を高めるイベントが必要だと考えています。これはハンマースタヴァンゲルが提供するものです。 UCIがこのレースを承認したくない理由はわかりません。
つまり、女性サイクリングを普及させるには利益度外視でガンガンサポートせなあかんやろ、ということ。
UCIとVelon
別件で、UCIがハンマーシリーズのルールを変更してシリーズの開発を妨げようとしたことがあった。
その時の苦情として、UCIのビジネス上利益のためにチームに不利益が生じる規制を導入しようとした、というものがあった。
今回その文章に、女子サイクリングに対する差別があったことを追加した。
UCIは元々選手を上から管理する立場で、選手はUCIに何も逆らえなかった。
しかし、2017年にUCIの管理から外れて、選手代表のVelonはUCIと対等な立場になった。
当然、UCIはVelonが気に食わない。
権力を駆使して、規制をかけてハンマーシリーズの開発を阻害している。