私がスカイ（現イネオス）ファンになったのは、当時一番有名だったのがツール勝者のフルームだったから。
見始めの頃はスカイはフルームのワンマンチームなのかと思っていた。しかしロードレースを知っていくと、スカイのアシストは他チームと比べてもとても優秀だということに気がついた。
エースアシストを張ったリッチー・ポートやゲラント・トーマスは現在エースを務めるほどの実力。
そして、そんなスカイのアシストとして長年を支えてきた、ヴァシル・キリエンカの契約更新が決まった。
ヴァシル・キリエンカ
キリエンカは、現在38歳のベテランで元々はロードとトラック競技のダブルで活動していた選手。
2013年にスカイに移籍してから、7年もの間アシストとして走ってきた。
タイムトライアルでの活躍が多く、2015年の世界選手権では個人タイムトライアルでチャンピオンになっている。
しかし、年々山岳でも活躍が多くなって、ジロ・デ・イタリアの山岳コースでも逃げ切りできるほど。
平坦でも山岳でもアシストがこなせる便利さ故に、毎年グランツールに出場してエースを助けていた。
病気判明
しかし今年は、3月に心奇形が見つかった。
いわゆる先天性心疾患というもので、生まれながらに心臓に異常がある。
軽度なものは自然治癒もあるらしいけど、キリエンカの場合は手術こそしなかったものの治療が必要とされた。
同じ病気を患った選手として、ヨハン・ヴァンスーメレンという選手がいたが、翌年にレース中に不整脈が出て引退を発表した。
キリエンカも長い治療になるかと思われたけど、1ヶ月後には復帰。
8月にブエルタにも参加して、立派にアシストも努めた。
契約更新
キリエンカはイネオスと契約を更新し、8年目を迎えることになる。
“I am very happy to have signed a contract for another year.Having spent the last seven seasons in an international team led by Sir Dave Brailsford, I have gained invaluable life experience,”
もう1年間契約を結べたことを非常に嬉しく思います。過去7シーズンをデイブ・ブレイルズフォード率いるチームで過ごし、私はかけがえのない経験を得ました。
“The current season was not easy for me.It was hard to realise that there were some physiological changes in my body that might not allow me to continue to do what I love.But thanks to the support from the team my condition returned to normal.
今シーズンは私にとって良好ではありませんでした。私の体には生理的な変化があり、自分の好きなことを続けられない可能性があることを理解するのは難しいものがありました。しかし、チームのサポートのおかげで、私は正常に戻りました。
A special thanks to the team doctor Iñigo Sarriegui for the work on my recovery.It was nice to see the positive reaction of some riders in the peloton to my return to racing.These moments helped me cheer up and win the European Games time trial.”
私の回復に取り組んでくれたチームドクターのイニゴ・サリーギに感謝します。私がレースに復帰したことに対するプロトンのライダーのポジティブな反応を見るのは嬉しかったです。これらは私を元気づけ、欧州競技大会のタイムトライアルに勝つのに役立ちました。
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