シクロクロスの2シリーズで男女平等の賞金へ。狙いはなにか?

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ロードレースは、男女での賞金差が激しいと言われている。

同じレースでも男性に比べて女性は半分以下。

 

今後それを是正しようという動きが広まっているが、今回のニュースでそれが一歩進んだ。

 

情報源:Superprestige and DVV Trofee cyclo-cross to offer equal prize money | Cyclingnews

 

男女同等の賞金

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ロードレースの親戚とも言える、シクロクロスの主要レース2シリーズの主催者が、男性と女性の両方のレースで同等の賞金が得られるようになると発表した。

 

そのシリーズは、DVV TrofeeシリーズTelenet Superprestigeシリーズの2つ。

 

DVV Trofeeシリーズは、シーズン終了時1位が€25,000(約300万)、2位が€15,000(約180万)、3位が€10,000(約120万)と、上位15人の賞金が男女同等になる。

 

Telenet Superprestigeシリーズは、1位が€30,000(約360万)、2位が€18,000(約360万)、3位が€10,000と以下8位まで男女同等に支払われる。

 

この狙い

先述した通り、近年は男女平等に向けた動きが広まっている。

 

いくつかあげると、UCIロード世界選手権、カリフォルニアツアー、ツアー・ダウンアンダー、ツアー・オブ・ブリテン、ツール・ド・ヨークシャー、ライドロンドン・クラシックなど。

 

これをする理由は、いくつかある。

 

ロードレース復興

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1つは、女性ロードレーサーを増やしてロード界を盛り上がらせるというボランティア精神。

 

もちろん、ボランティアなんて一銭にもならないけど、これは将来的に役に立つ。

 

ロードレースは、年々人気が落ちている。

 

日本では弱虫ペダルのブームもあって勢いを増しているけど、伝統が古いフランスやイギリスでは、時代が変わって多種多様のスポーツが見られるようになってきた。

 

だからツールの本場フランスでも、道行く人はアラフィリップやバルデの名前も顔もわからない。

 

そんなロード界は、何か手を打たなければならない。

女性ライダーが増えて実力が上がっていけば、ロードレース人気は復活するはず、ということ。

 

企業イメージ

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正直今の女性レースでは、賞金に見合う注目度は見込めない。

競技人口の差から男女の実力がかけ離れているわけで、これを導入しても金銭的メリットはない。

 

しかし、男女平等というのは耳馴染みの良さがあり、先進的でイメージが良い

男女不平等よりは、男女平等のほうが聞こえが良いでしょ?

 

こういったイメージの良さは、スポンサー集めに効果的。

女性人権団体からも圧力がかからなくなるのも◎。

 

DVV Trofee主催は、

"Starting this season, women will be able to earn as much prize money in the DVV Verzekeringen Trofee as their male colleagues. The DVV Trofee thus meets the wishes of the UCI and goes one step further."

今シーズンから、女性ライダーはDVV Verzekeringen Trofeeで男性ライダーと同額の賞金を獲得できるようになります。DVVTrofeeは、 UCIのさらに一歩先を行きます。

とコメント。

 

そのUCIさんは、UCIワールドカップの賞金が1位から4位までは男女同額、5位以下は男性のほうが高いという中途半端。

 

 

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