ロードレースは他のスポーツに比べると、規模が小さい。
もちろん人の熱気という面では、アメフトやサッカーに負けないような物があるけど、ロードレースは観戦料がない分、大会中に回るお金も少ない。
世界最大のロードレースである、ツール・ド・フランスの総合優勝の賞金がたった6000万であることからもそれがわかると思う。
しかし、少ないとはいっても何億円規模の金が回ることは事実。
今回は、グランツールの1つであるジロ・デ・イタリアなどで、そのお金を横領したとして詐欺の疑いを持たれていた人物が、先日ついに解消された話。
情報源:Former Giro d'Italia director Michele Acquarone cleared of fraud | Cyclingnews
塵も積もればなんとやら
その人物は、元ジロ・デ・イタリアディレクターであり、元RCSの最高執行責任者のミケーレ・アクアローネ。
2006年から2013年にかけて、RCS Sportsというイタリアのメディア企業の口座から、徐々に徐々に資金が流出して、1500万ユーロ(約18億)の企業資金が横領された事件。
2013年に発覚してから、アクアローネはRCS Media Groupを解雇された。
つまりRCS側は、金を動かせるのはアクアローネだから彼が黒だと思っていたわけ。
これにアクアローネは、自分の権限なしに数年に渡って金が現金で取り出されていたと主張した。
口座の金は、自分の権限の範疇外にあるということ。
さらにアクアローネは、文書の署名とイニシャルがRCSによって偽造されたとインタビューで話した。
裁判の結果
6年に及ぶ調査と法定審理の後、ミラノの裁判所によって詐欺の疑いが解消されたという。
かわりに実刑判決を受けたのは、RCSの元会計士であるローラ・ベルティノッティ。
ベルティノッティは、不正流出が発覚した後姿を消してスイスで新興企業を起こしていた。
スイスとか典型的。
現在はイタリア北部に拠点をおいていて、民事訴訟で資産の70万ユーロ(約8億円)の押収が命じられた。
まとめると、ディレクターのアクアローネは無罪放免、会計士のベルティノッティが実刑判決を受けた。
一度傷ついた名誉
アクアローネは、現在d-share digital publishing company(カーシェア?)で働いているが、この6年で社会的信用を失ってしまった。
ジロ・デ・イタリアのディレクター、RCSのCOOという役職まで上り詰めたアクアローネも、会計士に陥れられて今まで冷たい目で見られてきた。
今回の判決で、詐欺の疑いが解消し汚名が返上され今までさせてくれたすべての人へ感謝を述べた。
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